日本で女性外来を始めて開設した天野惠子先生の外来を中心に、女性外来での示唆に富む診察の記録を具体的に、皆さまに公開してゆきます。月1回、更新予定です。
2023.05.25
女性漢方外来・ペインクリニックと称して診療開始して14年経過しました。更年期障害や慢性痛などすぐに解決できないつらい症状があるとしても、自分に自信を持っていきいきと過ごしてもらいたいと願って診療にあたって来ました。振り返ってみると、確実な変化は患者さんの年齢が私より若い場合が増えた事(つまり私が年を...
2023.04.02
私が女性外来を担当している病院で、健康診断で来院される患者さんを診ることがあります。先日、そこに、60歳代男性の船員で、高血圧、高血糖(HbA1C7.87%)、高脂質、高尿酸血症、肝障害、BMI 29の肥満、と、生活習慣病オンパレードの方が来られました。病院で高血圧の薬はもらっているけれど、最近2週間はなくなって...
2023.02.19
今年、当院は女性外来を開設して20年の節目を迎えました。先日、第16回の性差医学医療学会で、“地域医療における性差医療(女性外来)の実践”としての発表の機会を頂きましたので、多少重なりますが、このコーナーでも私が実践してきた女性外来の20年の歩みを振り返らせていただきたいと思います。 私は1992年、麻酔...
2023.01.20
産婦人科医として40年以上も時間が経過し、数年後には卒後半世紀が訪れる。思えば、この間医療はずいぶん変わった。大学の産科病棟の回診ではけん玉のような形の木製のトラウベ聴診器で胎児の心拍数を数えるのが下っ端医師の仕事だった。胎児の大きさや胎位は触診し経腟分娩できるかどうかも判断した。関連病院の出張先...
2022.12.18
女性医療に漢方療法は重要な役割を果たしています。漢方は、患者さんの病態(陰陽、寒熱、虚実、気血水)に合わせて処方することができます。女性外来の診察室の中で、「どこの病院、クリニックでも治らなかった」「複数の科で検査を受けたが、異常なしといわれた」という患者さんに、漢方薬が驚くような効果を発揮する...
2022.11.20
コロナ禍の中、第63回人間ドック学会が、千葉県の幕張メッセで開催されました。 テーマは「女性のための人間ドック」ということで、会長の佐々木先生から依頼され、「生活習慣病の性差と予防」というシンポジウムを企画いたしました。演者はもちろん天野恵子先生にお願いして、性差医療の歴史や、日本での展開、今後...
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