当団体について

2001年5月に鹿児島大学で、そして9月、11月には千葉県立東金病院、東京顕微鏡院で立ち上げられた「Gender-sensitive Medicine (性差医療)」に基づいた女性専用外来の理念と実践は、日本全国の多くの女性の支持を得て、2004年12月末には47の都道府県全てで同様な女性専用外来が立ち上がりました。
其の中には30の医科大学、105の国公立病院が含まれています。
内科医が中心のもの、産科・精神科・内科医の連携を中心として複数の科が協力した One-stop Shopping 型のもの、働く女性にターゲットを置いたもの、地域特性をいかしたものと、其のあり方には多様性が認められます。多数の施設が高い評価を得て、未だ其の診療予約が数ケ月先まで空きが無いという現状も続いています。
しかし、実際の現場では多くの問題が生じていることも確かです。
「症状は問いません」「初診に30分をかけます」という診療側の呼びかけに、多くの社会的困難を抱えた女性患者の受診がありまた、更年期、老年期の多岐にわたる症状への対処は診察する医師の高い能力を必要とします。
現時点では、「時間をかけて聞いてもらえた」「女性医師で安心した。話しやすかった」と言う評価が主体で、
まだまだ医療の現場には「エビデンスに基づいた性差医療」の姿勢が組み込まれているとはいえません。
やっと日本で芽を出した「Gender-sensitive Medicineに基づいた女性医療」を根付かせる為に、お互いに切磋琢磨し、修練を重ね、そしてまた現場からエビデンスを積み上げていくことが必要です。
そこで平成14年8月に、性差医療・医学に関する情報発信のみでなく、
全員参加型のWEBサイト上での情報交換と知識の共有、
さらにはエビデンスの構築をめざして
「性差医療情報ネットワークNAHW(New Approach to Health and Welfare)」
を立ち上げました。お蔭様で多くの方の賛同を得て今日に至っております。
この活動への皆さまの参加を心から歓迎いたします。

特定非営利法人性差医療情報ネットワーク(NAHW)理事長 天野 惠子

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