天野理事長ブログ&スケジュール

2017.08.08

リンパ脈管筋腫症:(LAM)(指定難病89) ①

天野惠子理事長の投稿です。

腹痛の女性

2013年の暮れから、東陽町まで月に2回整体に通っています。

 

それまでも、ひどい肩こりで何軒か整体の門をくぐったことはあるのですが、効果を感じるまでにいかず、あきらめていました。

しかし、ここ(アマホロ)の整体は違っていました。

整体師の方は女性で、驚いたことに、部屋には上野光一先生の薬の代謝は男女で異なるという記事が貼られていました。

 

彼女の技術は他に類を見ないものでした。彼女の力は強く、ご自分では「拷問整体」といっておられました。1時間の施術のあとには、背筋が伸び、体が軽くなり、眠くなります。

2014年暮れには、今振り返ってみれば、既に骨髄異形成症の症状ではなかったかと思うのですが、腰が痛い、首が痛いと訴える故齋藤先生にも施術をしていただきました。

 

その彼女が今年の2月に、突然「入院することになったので、整体のほうはしばらく出来ません」と、電話してこられました。

これは困ったと、家の近くのルネッサンス内にある整体へ3月からは行き始めました。ところが、5月に入り彼女から「先生、癌じゃなかったから、また働きます」との電話。

以下は彼女の語った物語です。

 

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1990年より左上腹部痛があり、近医を受診するも異常なし。その後痛みは改善せず、腰痛、左下肢の痛み・冷えが出現し、長時間歩けない。

 

1994年、腹部膨満が増強し、仰臥位での入眠が困難になってきた。

たまたま、左足の捻挫で受診した老医の腹診により、腹部腫瘤を発見され、国立がんセンターに紹介され、入院。

CTでは左後腹膜に脂肪を主体とし、不整形に強く映し出される充実性部分を有する腫瘤。

血管造影では、左下横隔膜動脈と左腎動脈の分枝より栄養される血管の多い腫瘍。

 

開腹手術で、腫瘤はゲロタ筋膜(*)より発生した巨大腫瘍で、左腎の一部とは剥離不能。

腫瘍とともに左腎と左副腎、膵体尾部、脾臓の合併切除が行われた。

腫瘍の重さは2220g。腫瘍径は29.5×12.5×9.5cm。

病理組織診断としてはLiposarcoma(脂肪肉腫)

 

2017年、術後23年を経て、再び腹痛が出現し、腹部膨満を認めるようになったため、国立がんセンターを受診。

このときに、「実は脂肪肉腫ではなく、最近明らかになった結節性硬化症という病気である。名医が順天堂大学にいられるので、そちらへ紹介する」と告げられた。

 

(*)ゲロタ筋膜:腎臓の周囲の組織を包む線維性の膜

LAMlymphangioleiomyomatosis

 

性差医療情報ネットワーク 理事長

静風荘病院 特別顧問 女性外来医師 天野 惠子

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