2017.07.19
団塊ジュニア、遂に更年期へ。
現在日本は、性差医療がかつてなく注目される人口構造であることを、今回は皆様に御伝えしてみたいと思います。
団塊ジュニア、という言葉はご存知でしょうか。別名、第2次ベビーブーム世代、ともいいます。
「団塊世代(第1次ベビーブーム)」に生まれた親を持つ子ども世代のことを指しています。親がベビーブームだったわけですから、その子世代でもベビーブームが生じました。
よって、団塊世代、団塊ジュニア、は日本の人口構造上、日本のマジョリティ集団です(人口ピラミッド画像参照)。
(総務省統計局「日本の統計」より転載)
では団塊ジュニアは一体、何歳から何歳の人々でしょうか。
定義としては1971年から1973年生まれをさしていますので、2017年現在においては46歳から44歳に達する人々です。
性差医療を研究している皆様にとって、この年齢ゾーンはピンと来るものがあるかもしれません。
女性は平均で50歳前後に閉経を迎えます。
そして、閉経前の女性ホルモンの減少によって起こる「女性の更年期」。
団塊ジュニアが、今まさにその時期にさしかかりつつあるのがわかります(すでに到達した方も少なくなさそうです)。
女性の更年期をテーマとする医療へのニーズがこれからは急上昇、そして、これほどの大きさのニーズは、少子化社会である日本においては長期的に見て、しばらく経験することはないだろうと思われます。
団塊ジュニア最後の年、1973年生まれの女性が50歳になるまで6年あります。
この6年間にどう対応することが出来るかによって、女性外来の「救世主度」は大きく差が出ることになるでしょう。そして、「女性外来」の存在意義が注目される機会といえましょう。
NAHW一般会員・日本証券アナリスト協会検定会員
㈱ニッセイ基礎研究所 生活研究部 天野 馨南子