天野理事長ブログ&スケジュール

2015.12.30

理事長・年末の御挨拶

今年も除夜の鐘まで残すところ数日となりました。

私は11月16日をもって73歳となりました。70歳を越えてからは、1年の過ぎゆく速さが加速されているように思います。周囲の友人、知人が病気になったと言う知らせも多くなりました。終活が目の前にちらつくようになりました。

 

性差医学・医療について情報発信をはじめてから(1999年、日本心臓病学会でのシンポジウムを元年とするならば)、まる16年を過ぎました。

性差という概念は、確かにじわじわと理解が広がっています。医学関連の学会では、データを解析する際に、男女別に解析することが普通になってきましたし、治療の現場でも西洋医学では対処の難しい女性の不定愁訴に対する治療として漢方を学ばれる先生方が増えました。

東京女子医科大学「女性の生涯健康センター」の加茂登志子教授をはじめとした精神科医のご努力で、女性を対象としたメンタルヘルスを専門とする医療機関も増えてまいりました。性差医学・医療と銘打ってはいませんが、性差を考慮した医療が大切であると言う認識は広がっています。しかし、いまだ十分とは言えません。

 

医療を受けられる側(患者さん)への働きかけも重要と考え、性差医療情報ネットワークではホームページでの情報発信にこの1年間力を入れてきました。また、3月には、順天堂大学医学部精神医学臨床教授一宮洋介先生を講師として、市民公開講座「認知症が心配なあなたに~認知症にならないためには、そしてなったら」を開催、100名を超す市民の皆様に参加していただきました。11月には医療者を対象としたセミナーを開催し、帝京大学ちば医療センター岡崎亮教授には「女性の一生にかかわる骨・カルシュウム代謝」を、どんぐり発達クリニック宮尾益知院長には「アスペルガー症候群と、その対応に苦悩する家族のカサンドラ症候群について」を、そして再び順天堂大学医学部精神医学臨床教授一宮洋介先生には「認知症を知る」をお話していただきました。いずれのセミナーも参加者から高い評価をいただくことが出来ました。

 

2016年3月6日に開催予定の市民公開講座では、東海大学八王子病院整形外科山本至宏講師に「腰痛でお困りの貴方にーどう対処するのが良いのか一緒に考えましょう?」をテーマとして講演をお願いしております。腰痛の6~7割は器質的原因がつかまらないと言われています。いま、増えているのが加齢に伴って発生する脊柱管狭窄症、今回は腰痛全般から入り、脊柱管狭窄症に重点を置いたお話をお願いしておりますので、是非、ご来場ください。

 

皆様にとって新しい年が健康に恵まれた1年でありますことを念じております。

除夜の鐘

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