天野理事長ブログ&スケジュール

2015.03.03

桃の節句について

3月3日は桃の節句、ひな祭り。

3月3日は桃の節句、ひな祭り。

 

1月31日、日本性差医学医療学会の会場であるホテルクレメント徳島のロビーには、既にお雛様が飾られていました。「え?早過ぎない?」と思いつつ、2月4日に訪れたホテルメトロポリタン池袋にも立派なお内裏様が飾られていました。「雛人形を飾る時期、しまう時期」が気になったついでに「おひな祭り」について調べてみました。

 

3月3日は、女の子の節句。元々は上巳(じょうし・じょうみ)の節句と言われていました。上巳とは、3月上旬の巳の日という意味です(現在の暦で言うと3月末から4月中旬に当たります)。

中国では3月上旬の巳の日に、草や藁で作った人形(ひとがた)で自分の体をなでて、穢れを移し、それを川に流し、厄払いや邪気祓いを行う習慣があり、これが平安時代に日本に伝わり、宮中の「人形遊び:ひいな遊び(今で言うところのおままごと)」と結びつき「流し雛」へと発展したとのことです。

現在のような段を組んだり、豪華な飾りを施したりするようになったのは、江戸時代に入ってからで、江戸時代の初期に、京都の御所で盛大な「ひな祭り」が催されて以降、江戸の武家社会に広まり、庶民の間にも定着していったとされています。

 

お雛様を飾るのは、立春(節分の翌日)から2月中旬にかけて飾ります。追儺(おにやらい)の豆まきで厄を払い、清めたところで春を迎え、お雛様を飾ると言う流れです。

しまうのは、「節句が終わったらすぐに雛人形を片付けないとお嫁に行くのが遅れる」という俗説がありますが、根拠はありません。

3月3日が終わったら片付ける地方が多いのですが、新暦で出して旧暦まで飾る地域もあります。しかし、節句は季節の節目、節目を越えて何時までも出しておくものではないので、新暦なら3月の中旬までに、旧暦なら4月中旬くらいまでの「天気の良い日」にしまいます。大安吉日を選ぶ必要はなく、お雛様の着物「絹」にとっては大敵の「湿気」を避けることのできる晴れた湿度の低い日がお勧めです。

 

この時期が丁度桃の花が咲くころで、春の訪れとともに咲き、春の季語でもある桃の花にちなんで、別名桃の節句とも呼ばれるようになりました。桃の花は美しいだけでなく、厄払いや魔除け、長寿をもたらす力を持っているといわれ、生命力の象徴ともいえる桃の花をひな祭りに飾る習慣が続いています。

 

次回は桃が私たちの生活の中で、健康とどのように結びついているかをお話したいと思います。

雛飾り

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