天野理事長ブログ&スケジュール

2015.02.24

第8回日本性差医学医療学会にて

1/31-2/1の第8回日本性差医学医療学会の会長は、徳島大学大学院 産科婦人科学教授 苛原稔先生でした。

1/31-2/1開催の第8回日本性差医学医療学会の会長は、徳島大学大学院 産科婦人科学教授 苛原稔先生でした。

テーマは「リプロダクティブヘルスにおける性差医学の展開」。苛原先生が開会の挨拶で述べられた「産婦人科医の会長として、産婦人科医以外の医療者のかたがたに知っていただきたいメッセージを伝えたい」という意図は、100%成功していました。

 

1日目のプログラムは、

講演「エストロゲンと女性のヘルスケア:倉智博久(大阪府立星保健総合医療センター)」

講演「女性におけるアンドロゲンの効果:大道正英(大阪医科大学)」、

講演「睡眠のメカニズム:胎児期における栄養環境の影響:勢井広義(徳島大学)」、

講演「男性更年期~LUTS・ED・うつに克つ:岡田弘(独協医科大学)」

講演「閉経後骨粗しょう症診療の進歩:松本俊夫(徳島大学)」、

講演「現代女性のヘルスケアのために~大豆イソフラボン代謝物質エクオールの有用性:高松潔(東京歯科大学)」。

シンポジウム「各診療科における性差医学の進歩」

 

2日目のプログラムは、

講演「遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)を理解するー予防と治療の個別化に役立つ遺伝学:井本逸勢(徳島大学)」、

講演「胎児超音波スクリーニングの現状:加地剛(徳島大学)」

講演「本邦における少子化問題とその対策:齊藤英和(国立成育医療研究センター)」

講演「閉経後女性と脂質異常症~その病態と管理:若槻明彦(愛知医科大学)」

講演「男女共同参画と女性の健康・医療:堂本暁子(男女共同参画と災害・復興ネットワーク代表、女性と健康ネットワーク代表)

市民公開講座「女性アスリート診療のための講習会」

シンポジウム「女性医学生・女性研修医・女性医師のアカデミックキャリアサポートの会」

 

2日目のプログラムの市民公開講座「女性アスリート診療のための講習会」は、徳島産科婦人科学会、徳島県産婦人科医会、女性アスリート健康支援委員会、日本性差医学医療学会主催として開催され、「女性のライフスタイルと疾患~すこやかな人生を送るための月経との付き合い方:百枝幹雄(聖路加国際病院)」「女性アスリートに見られる疾患と治療・アンチドーピングの基礎知識:能瀬さやか(国立スポーツ科学センター)の1つの講演が行われました。

 

私の一番の関心は、胎児超音波スクリーニングの現状についてでした。

最近の超音波技術・画質の向上とともに、より多くの先天性疾患が胎児期に診断され、

1)疾患に応じた適切な分娩時期・様式を選択でき、出生後迅速に適切な対応ができる、2)妊婦および家族が胎児の病気を理解した上で分娩に望める、

3)胎児治療が可能となる

などのメリットをもたらしています。しかし、一方で、負の側面として、従来はわからなかった、より早期(22週未満)の先天性疾患の診断が可能となり、人工妊娠中絶の是非に関する問題が倫理的な問題として大きくクローズアップされ、いまだ解がないのが現状です。

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