天野理事長ブログ&スケジュール

2015.01.27

鹿教湯温泉②

昨年の5月、堂本暁子さん(前千葉県知事)と、温泉があってエクササイズの楽しめるところはないかと探していたところ、JTBからのお勧めで、鹿教湯温泉斎藤ホテルへ3日間逗留することになりました。
以来、気に入って2人で暇を見ては来ています。

 

昨年の5月、堂本暁子さん(前千葉県知事)と、温泉があってエクササイズの楽しめるところはないかと探していたところ、JTBからのお勧めで、鹿教湯温泉斎藤ホテルへ3日間逗留することになりました。以来、気に入って2人で暇を見ては来ています。

 

鹿教湯は古くから中風(★1)の名湯として知られていますが、気候的な面からは、長野県美ケ原高原の東側にあり、雨量も非常に少なくなく、日本屈指の乾燥した土地柄です。そのため、皮膚の生理的機能が低下して多湿が身に応える高齢者にとっては、最適の保養地で、しかも、筑摩川に端を発する清浄な水や、すぐそこまで迫りくる木々の緑は(時には、やどの外の林に狸や鹿を見ることができます)、人間の病気を回復させる自然の力を備えています。

 

鹿教湯温泉は街全体がリハビリムード一色の温泉地です。

泉質は単純温泉。温度は41℃~42℃。温泉の効能は、高血圧、中風、リュウマチ性疾患、神経痛、動脈硬化症、外傷性障害。

小さな温泉街にデンと腰をすえる「鹿教湯三才山リハビリテーションセンター」は、脳卒中後遺症リハビリ施設のメッカとなっています。

全国から患者さんが入院または外来通院のため、この街に集まってきます。

脳卒中の発症直後から社会復帰までの一貫したリハビリ治療体制を有し、理学療法や作業療法、言語療法、温泉を用いた水治療法などが行われています。入浴の際にお会いしたご婦人は、ご主人が脳卒中リハビリのため入院し、ご自分はその介護とケアのため斎藤ホテルに逗留していると話されていました。

実は、斎藤ホテルはそのような患者・家族を念頭においたサービスを展開しています。私たちも、ここに温泉と静けさ、きれいな空気に加え、ストレッチ体操や自彊術、プール、バランスボールなどのプログラムを楽しみにやってきています。

 

温泉がなぜ身体にいいのか、また温泉療法の基本とは何なのか、鹿教湯三才山リハビリテーションセンターの前身「鹿教湯病院」の元院長藤田勉先生は

 

「患者の身体全体を診療の対象としてみる温泉医学は、東洋医学的な色彩が濃厚。少し前までは、病気のみを徹底分析する西洋医学に押され気味だったが、最近はようやく、これが見直されつつある。

患者のもつ病気だけを撃退するのではなく、ストレスがいかにからだに悪影響を与えるかなど、精神的作用も含めた患者の全体像に注意することが大事だと考えられるようになってきた。

鹿教湯温泉の場合、泉質に硫酸カルシウムが含まれており、硫酸カルシウムは皮膚を通じて鎮痛剤の役目を果たすからリウマチに効く。しかも、ごく微量で軟らかい温泉なので刺激が小さく、脳卒中にも効果的である。また、鹿教湯温泉は比較的低温だから長時間の入浴が可能。

よって血圧も下がり、何よりもゆっくりと長時間入っても心地良い。心身両面に働くと言える」

 

と言われています。

 

私が現在進めている和温療法は、元をただせば、鹿児島大学医学部前教授 鄭 忠和先生が温泉にヒントを得て開発された心不全患者のための治療法です。温泉がもたらす効果が先進的な治療として認められる時代に入りつつあることを嬉しく感じています。

 

★1 中風(ちゅうぶ)-脳血管障害の後遺症(偏風)である半身不随、片まひ、言語障害、手足のしびれやまひなどを指す言葉として用いられている。

斎藤ホテル露天風呂

鹿教湯温泉斎藤旅館HPより転載

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