天野理事長ブログ&スケジュール

2018.10.17

補中益気湯と更年期

ビーハッピーメモ帳

 

天野惠子理事長の患者様の問診のお手伝いをしつつ、ボランティアで3年間カウンセリングをさせていただきました。

 

その時の経験はまさに「情けは人のためならず」で、自分の更年期対策におおいに役に立っています。

今日はその「役に立っている」1つである補中益気湯についてご紹介したいと思います。

 

ある日、診察控え室に娘さんに付き添われて顔面蒼白な60歳くらいの中肉中背女性が現れました。

患者様は目がうつろで、言葉も途切れ途切れです。

娘さんによると、お母さんが階段をのぼるのもやっとのことで、つらそうで様子がおかしいとのこと。

ただ、精神科につれていかねば、というような様子というより、原因不明の極端な疲労困憊が続いているように感じる、とのことでした。

確かに、元気ハツラツだったお母さんの面影はありません。

 

娘さんの協力でやっとのことで問診表をうめ、診察室に向かわれました。

その後、天野惠子先生に「補中益気湯」を処方されて出てこられました。

 

補中益気湯は胃腸が弱く、疲れやすい、体力のない人むきの漢方です。

個人的には「お腹が弱くて身体も弱い人が元気になるための漢方」とのイメージを持っていました。

 

さて、その患者様はその後、毎月診察にこられたのですが、毎回、目に見えて元気になっていきました。

3ヶ月目には元気ハツラツで、満面の笑顔でお話していました。最初にこられた時とは別人レベルでした。

 

更年期から来る体力低下を漢方薬が補ったように見えました。

あまりの復活振りに娘さんと喜ぶとともに、「更年期は怖いなあ」「補中益気湯すごいなあ」という記憶が強く残った出会いでした。

 

最近になって私は頻繁に下痢を起こすようになり、階段を上るのもつらい状態が頻発していました。

ひどい下痢、吐き気、脱力感・・・と耐えがたい状態に困り果てました。

明らかに胃腸の不調が引き金となり、あらゆる体調不良がやってくる感じでした。

 

2ヶ月ほど苦しんだあと、ようやく「補中益気湯」の患者さんのことを思い出しました。

 

早速、勤務先近くの薬局で錠剤タイプの補中益気湯を購入し、飲んでみたところ、手ごわい下痢がその日のうちに止まりました。

それとともに極端な疲労感もやわらいでいったのです。

この冬は補中益気湯のおかげで、地方への講演会講師のご依頼へも楽しくはせ参じられそうです。

 

㈱ニッセイ基礎研究所 生活研究部

天野 馨南子

https://www.nli-research.co.jp/topics_detail2/id=39?site=nli

 

 

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