中国爆買いと女性の健康、何が関係あるの？と思う皆様も多いと思います。

ところが、実際の爆買いを目にすると「なるほど・・・日本の女性って恵まれているのね」と思うことがあります。

一体、何に恵まれているのでしょう？

 

大阪の郊外の大型ドラッグストアに昨冬に行ったときのこと。

カウンターはタックスフリー用のカウンターと一般用と2つに分かれていました。

タックスフリーカウンターでは中国人の女性がドラッグストアの買い物カゴ2つに山盛りの会計をしているところでした。

関西国際空港経由で、関西で沢山の買い物を大阪でするのが爆買いのお決まりコースとのことですが、ドラッグストアは爆買いターゲット店の1つだそうです。

 

早速、販売員の女性に、彼女たちは何を買うのか尋ねてみました。

「そうですね、いろいろ買われるのですけれど、一番売れるのは美容顔パックですね。大量に買っていきますよ」

と、ちょっと意外な回答が返ってきました。

 

店員さんによると理由は「偽物がない」「品質がよい」「かぶれない」だそうです。

偽物がない、というところはなるほど・・・そこか、という感じでした。

そこでふと、店員さんが指摘しない理由も理解できたように思いました。

なぜあえて「顔パック」なのか、というところです。

 

娘の小学校のママ友に複数、中国人の女性がいます。

その1人の女性は、地元の小規模な卸売り企業で、中国向けにスマホを使ってネット販売を担当しています。その女性にも「何を売っているの」と聞いたときの事を思い出しました。

生理用品・オムツ・トイレットペーパー等の紙製品は、中国向けに飛ぶように売れるそうです。日本の紙を使用した衛生用品は非常に品質がよいので、中国の人たちはとても欲しがるのだということを教えてくれたのです。

 

顔パックは利用したことがある方はわかると思うのですが、厚手の紙製品です。やはり日本のレベルの高い紙製品の1つとして、売れているのでしょう。

 

私は肌が弱くアトピーがあるために、炎症を起こしやすい皮膚です。日本に住んでいなかったら、生理用品やトイレットペーパーなどによって、もっと肌荒れに苦しんでいたかもしれません。ヨーロッパを旅行した時も、トイレの紙の品質の低さには驚きました。

 

毎日・毎月使用しているもので健康を害さずにすむことは大切なことです。

日本の紙製品が女性の健康な生活のベース作りを支えてくれていることをなんと「中国からの爆買い」で知りました。

 

高齢化が進む中、事後的な治療医療だけではなく、なるべく未病的な要素を持つ、生活を支える事や物への視点を心がけるようにしていきたいと感じています。

 

㈱ニッセイ基礎研究所　生活研究部

天野　馨南子

http://www.nli-research.co.jp/topics_detail2/id=39?site=nli