[報告] 第5回 性差医療情報ネットワーク(NAHW) 九州支部セミナー

2015/05/24

  • 九州

[報告] 第5回 性差医療情報ネットワーク(NAHW) 九州支部セミナー

第5回NAHW九州支部セミナーは、平成26年5月24日(土)に、熊本市で開催されました。当セミナーは7人の九州支部世話人が持ち回りで担当していますが、今回の当番世話人は大分大学の中川でした。「認知症と骨粗鬆症における性差医療」をメインテーマに掲げ、教育講演2題と特別講演を企画しました。

【プログラム】 第5回性差医療情報ネットワーク(NAHW)

NAHW九州セミナー写真 

教育講演①の演者は熊本大学の河野宏明先生で、演題は「女性の動脈硬化症と骨粗鬆症の接点」でした。循環器専門医の立場から虚血性心疾患の性差や女性に多い骨粗鬆症に関するお話を、先生の教室主導で行った大規模研究のデータを用いて、大変わかりやすく解説していただきました。

教育講演②は、春日クリニックの清田真由美先生に、「男と女で違う高齢者の医療と介護」という題で、ご自身の施設における地域密着型の取り組みを、幅広くご紹介いただきました。清田先生の女性ならではの細やかな配慮や、高齢者医療に対する熱い情熱がひしひしと伝わってくる内容でした。

 最後の特別講演は、「女性に多いアルツハイマー病と骨粗鬆症―早期診断・治療・地域連携などトータルケアについてー」という題で、大分大学 総合内科・総合診療科の吉岩あおい先生にご講演いただきました。吉岩先生は大分県下で早くから認知症診療に積極的に取り組んでおられ、この分野では大分県のみならず日本のリーダーの一人です。ご自身の豊富な経験の中から、認知症と骨粗鬆症における性差について多くのデータを示して解説され、さらに高齢者医療における地域連携の重要性を強調されました。

 今後益々深刻になってくる高齢化社会の諸問題について、性差を通して深く考えさせられた研究会でした。約70名の医療関係者の方が参加され、盛況のうちに閉会しました。 

(文責 中川幹子)

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