東京支部第8回学術講演会

2006/04/08

  • 東京

東京支部第8回学術講演会


<p>日時:2006年4月23日(日)<br />場所:为婦会館プラザエフ(地下二階クラルテ)<br />講演:<br />エストロゲンその作用と機序佐藤芳昭先生(ソフィアレディスクリニック院長)<br />ランチョンセミナー:乳がんおよび前立腺がん細胞に及ぼす発酵大豆抽出物の効用とは‐ハーバード大学医学部最新研究より‐潘偉軍医学博士(米国ハーバード大学医学部付属BIDMC客員研究員・ニチモウ(株)研究開発室为任研究員)<br />イソフラボン臨床応用にあたっての注意佐藤芳昭先生(ソフィアレディスクリニック院長)<br />共催:ニチモウ</p>

抄録:10

エストロゲンと言われると、専門家以外の人々は単一の物質と考えているが、実際は多くの物質を総括した一般名であり、植物性のものや、自然界に存在するものも尐なくない。しかもその作用はエストロゲンレセプターを介してその作用を発揮するが、女性ホルモン作用(アゴニスト)として作用したり、また、抗エストロゲン(アンタゴニスト)として作用するために、複雑な作用機序を有する。しかし、女性を女性あらしめている源泉のホルモンであり、「薬の女王」とも呼ばれている。
上記エストロゲンのうち、最近ではその反作用ともいえる乳癌や子宮体癌、血栓症などにエストロゲンが関与しているという報告も多く、エストロゲンに拒否反応を示す患者さんも尐なくない。その中で種々のエストロゲンのアゴニスト作用と、アンタゴニスト作用を両方持つ物質として、SERMs(選択的エストロゲン受容体モジュレーター)が注目されており、そのうちのいくつかは実際に臨床に用いられている。
Daidzeinrichisoflaboneaglycone20~40mg8週間以上使用した患者群では、血流、血管系の改善効果が見られた。また、BMI30以上の肥満女性14例の検討では、体脂肪率の減尐、血中レプチン低下、アディポネクチン上昇が認められた。また、不妊治療中の女性の子宮動脈の血流増加、子宮内膜厚の増加を認め、不妊の改善の可能性も示唆された。

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