東京支部第7回学術講演会(漢方シリーズ2)

2005/11/08

  • 東京

東京支部第7回学術講演会(漢方シリーズ2)

日時:2005年11月27日(日)
場所:女性と仕事の朩来館
講演:女性外来に必要不可欠な漢方治療
講師:木下優子先生(日末大学医学部内科学系統合和漢医薬学分野医局長)
   ランチョンセミナー:附子、麻黄、大棗、石膏について
共催:株式会社ツムラ東京支店9

プレゼン風景

抄録:
1.不定愁訴について
心身症は、気滞⇒気逆⇒気虚と進む。
気滞:気が滞っている状態で、気分が落ち込む、のどが痞える、胸が痞えるなど香蘇散、半夏厚朴湯、柴胡加竜骨牡蠣湯など
気逆:気が逆上する状態で、冷えのぼせ、動悸、手足に汗をかく、驚きやすいなど加味逍遥散、桂枝加竜骨牡蠣湯、苓桂朮甘湯など
気虚:気が足りない状態、体がだるい、気力がでない、疲れやすい、食欲がない補中益気湯、十全大補湯、人参湯、六君子湯、小建中湯など

2.頭痛について
冷えの頭痛:呉茱萸湯
のぼせの頭痛:釣藤散、加味逍遥散
水の頭痛:五苓散
気の頭痛:香蘇散、半夏厚朴湯
血の頭痛

 

■東京支部第8回学術講演会
日時:2006年4月23日(日)
場所:为婦会館プラザエフ(地下二階クラルテ)
講演:
エストロゲンその作用と機序佐藤芳昭先生(ソフィアレディスクリニック院長)
ランチョンセミナー:乳がんおよび前立腺がん細胞に及ぼす発酵大豆抽出物の効用とは‐ハーバード大学医学部最新研究より‐潘偉軍医学博士(米国ハーバード大学医学部付属BIDMC客員研究員・ニチモウ(株)研究開発室为任研究員)
イソフラボン臨床応用にあたっての注意佐藤芳昭先生(ソフィアレディスクリニック院長)
共催:ニチモウ
抄録:10

エストロゲンと言われると、専門家以外の人々は単一の物質と考えているが、実際は多くの物質を総括した一般名であり、植物性のものや、自然界に存在するものも尐なくない。しかもその作用はエストロゲンレセプターを介してその作用を発揮するが、女性ホルモン作用(アゴニスト)として作用したり、また、抗エストロゲン(アンタゴニスト)として作用するために、複雑な作用機序を有する。しかし、女性を女性あらしめている源泉のホルモンであり、「薬の女王」とも呼ばれている。
上記エストロゲンのうち、最近ではその反作用ともいえる乳癌や子宮体癌、血栓症などにエストロゲンが関与しているという報告も多く、エストロゲンに拒否反応を示す患者さんも尐なくない。その中で種々のエストロゲンのアゴニスト作用と、アンタゴニスト作用を両方持つ物質として、SERMs(選択的エストロゲン受容体モジュレーター)が注目されており、そのうちのいくつかは実際に臨床に用いられている。
Daidzeinrichisoflaboneaglycone20~40mg8週間以上使用した患者群では、血流、血管系の改善効果が見られた。また、BMI30以上の肥満女性14例の検討では、体脂肪率の減尐、血中レプチン低下、アディポネクチン上昇が認められた。また、不妊治療中の女性の子宮動脈の血流増加、子宮内膜厚の増加を認め、不妊の改善の可能性も示唆された。

Copyright © 2014 Japan NAHW Network. All Rights Reserved.