天野理事長ブログ&スケジュール

2018.07.09

市販薬で改善されない頭痛

ヘッドマッサージ

 

頭痛と付き合いつつお仕事を続けている女性は、私の周りにも少なからずいます。

海外の調査では女性の方が男性よりも偏頭痛になりやすいとの結果も出ているとのことです。

かく言う私もデスクの引き出し・携帯バッグには常に十分な量の鎮痛薬が入っているタイプです。

 

最近では医療費の増大をうけた処方薬から大衆薬へのスイッチ政策で、ドラッグストア等のOTCで医療機関を受診せずに購入できる薬(かつての処方薬)が一気に増えました。

 

頭痛薬として一般的にOTC販売されているお薬の箱の裏に表示されている鎮痛成分は「イブプロフェン」「アセトアミノフェン」「ロキソプロフェンナトリウム水和物」などが有名です。

日常の頭痛で購入するどの頭痛薬の箱の成分をみても、この成分のどれか、もしくはイブプロフェンとアセトアミノフェンの混合の表示がみられます。

 

しかし、これらOTC成分のどれを服用してみても全然頭痛がおさまらない、という時もあるのではないでしょうか。

つい先日の私がそうでした。しかもこの何をしても治らない頭痛は年齢とともにひどくなっていると感じます。

 

その時は薬の箱の指示通り服用を4時間空けるのもつらく、立て続けに服用したくなるのをひたすら我慢。

仕事にも支障が出ていました。

いつものことなのですが、右側の眼から頭の上を通って後頭部へと続くラインがとにかく痛い。酷い肩こりと目の乾き、吐き気もセットで出てきます。

 

市販薬服用で1日我慢してもおさまらず、肩のマッサージやヘッドマッサージにいってみてもダメ。

そんな時、いつかどこかの外来で先生から尋ねられた「偏頭痛薬は試したことはないの?」という言葉を思い出しました。

 

慌ててネットで調べると、「トリプタン系薬剤」というドラッグストアではみない文字が目にとまりました。

炎症をおさえるだけではなく、痛みの原因となる血管や神経に直接作用して血管の拡張をおさえるというものでした。

 

よし、こうなったらトリプタン系を買うぞ、と市販名を探したところで、ようやくこのトリプタン系薬剤は処方薬であることがわかりました。

つまり、病院で受診しないと手に入らないのですね。医療関係の方なら「え?当たり前でしょ」の話も、一般人にはわからないものです。

 

激しく痛む頭を首上にのせて、よろよろと会社近くの内科クリニックに向かい、「市販の鎮痛薬がどれも全く効かないので、偏頭痛薬を処方して欲しい」と伝えました。

とにかく仕事が出来る程度に痛みをおさえたいです、とも伝えました。

 

先生から処方されたのは「イミグラン」でした。

トリプタン系薬剤の中では即効性が高いものになるそうです。

 

処方箋薬局で薬を受け取ると、堪らず帰路で速攻服用。

 

驚いたことに、クリニックから職場に戻る途中で既に症状にはっきりと変化があることに気がつきました。

1時間後にはすっかり痛みも吐き気も消えていました。

 

薬の効果が薄れるその日の晩に1回と、次の日の朝からの頭痛に1回服用すると完全に痛みから解放されました。嬉しいことに、一度しっかりおさまるとダラダラ服用が要らないようです。

 

私は偏頭痛の前駆症状があるのですが(ひどい肩こり、吐き気)、これにあわせて服用すると本当に調子がよく、毎日のように服用していた市販鎮痛薬から開放され、月に121錠を服用する程度になりました。

 

飲まないですめば一番よいのでしょうが、頭痛は何も手につかないくらいのQOL低下があるため、殆ど服用することがなくて済み、即効性のあるイミグランは私にとってありがたい存在となりました。

 

㈱ニッセイ基礎研究所 生活研究部 研究員

天野 馨南子

http://www.nli-research.co.jp/topics_detail2/id=39?site=nli

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