天野理事長ブログ&スケジュール

2018.03.14

ニュージーランドの旅

天野惠子理事長の投稿です。

ニュージーランド国旗

 

私には娘が3人います。

娘たちは、お正月には、それぞれのご主人の実家への気配りで忙しく、お正月は私にとって一番暇な時。

2013年の夏に愛犬「サチ」が死んでからは、身軽になったこともあり、年末から年始にかけては、海外旅行に出掛けるのが定番になっています。

 

今年は、ニュージーランドへ行ってきました。

2010年に続いて2回目のニュージーランド観光旅行です。

私の父(明治44年生まれ)は、東京大学農学部林学科を卒業後、帝室林野局→農林省(営林局)→農林省林業試験場と造林の世界で働いていました。

9人兄弟・姉妹の9目でしたので中学校時代に両親は他界。

大学に入ってからの休暇はもっぱら山に行くと言う生活だったようです。

 

現役を退いてから、年に1回は海外旅行を楽しんでいました。

その父に生前「お父さんが行ったところで、一番良かったのはどこ?」と聞いたことがあります。

返事は「ニュージーランドだな。固有の自然生態をしっかりと守っている」でした。

 

ニュージーランドは、南西太平洋オセアニアのポリネシアに位置する立憲君主制国家で、イギリス連邦加盟国であり、英連邦王国の一国です。

島国で、2つの主要な島(北島と南島)と、多くの小さな島々からなっています。

北島には、首都ウエリントン(政府機関が集中している)、ニュージーランド最大の都市オークランド(商業・経済の中心地)があり、観光名所としてはロトルアの間欠泉、国内最大のタウボ湖、ワ

イトモ鍾乳洞の土蛍が有名です。

 

南島は、島の中央に「南半球のアルプス山脈」と呼ばれる南アルプス山脈があり、その最高峰がクック山(3724)です。

気候はほぼ全土が西岸海洋性気候に含まれ、夏は涼しく、冬の強烈な寒波もありません。1年を通して温暖な気候です。

 

ニュージーランドは太古から大陸から切り離され孤立したため、独特の生態系が形成され、コウモリ類とクジラ類以外の哺乳類は全く存在していなかったそうです。

天敵のいない環境で、既に絶滅した巨鳥モアをはじめ、国鳥のキーウイ、タカヘ、ウエカ、カカポなど、翼をなくしたとべない鳥の天国でした。

しかし、後にヨーロッパ系白人移民が犬、猫、ねずみ、鹿などの外来哺乳類動物を持ち込み、こうした生態系が崩れてしまいました。

実は、現在も蛇やサルはいないのです!!

 

入植したヨーロッパ人は、さらに、森林を伐採し大規模な農林畜産業を始めました。

森のほとんどを切り開き、牧草地を中心とする農業用地へと変えました。

ガーデニング用に持ち込まれた園芸用外来植物は、全土に広がり野生化し、農業や自然環境に悪影響を及ぼすようになりました。

ニュージーランドに持ち込まれた植物は25,000種、そのうち2,500種が野生化し、200種以上が「侵略的外来植物」に指定されているそうです。

因みにニュージーランド在来植物の数は約2,200種です。

 

現在は生物の持込には厳しい制限を敷く保護政策がとられています。

環境行政の中心は自然保護局(DOC:Department of Conservation)で、1991年から環境保全計画が進められています。

ニュージーランドでは、湖や河川を除くほとんどの土地が個人所有となっていますが、DOCは国土の1/3に保護指定をかけています。

自然を保護した観光産業を進めることが、環境保全が受け入れられやすい条件と考えて地権者との相互理解を得ながら、自然環境(観光資源)の保護に努めており、国民の意識も高いそうですが、近年問題になっているのは、羊の放牧から、より収益の高い乳製品をメインとする乳牛の放牧へと農業が変化して来ており、水質保全に対する影響が心配されているとのことでした。

 

ニュージーランドの旅は、私たちが都市の近代化で忘れたもの、無くした物を思い出させてくれる旅でした。

命の洗濯をしてきました。

 

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