2015.09.10
リノール酸の多い食品とは
今回は天野理事長のご寄稿です。
患者さんに「先生どんなものにリノール酸が多いのですか?」と聞かれました。
リノール酸の適正摂取量については、国際的に脂質を評価しているInternationalSociety for the Study of Fatty Acids and Lipids(ISSFA)から、2004年に全カロリーの2%(4-5g)と報告されています。
平成22年、23年国民健康・栄養調査の結果に基づく、日本人30-49歳のω-6脂肪酸摂取量の中央値は10.0g/日(男性)、8.4g/日(女性)、ω-3脂肪酸摂取量の中央値は、2.1g/日(男性)、1.6g/日(女性)です。
日本人で摂取されるω-6系脂肪酸の98%はリノール酸ですから、単純に計算するとリノール酸摂取量の中央値は9.8g/日(男性)、8.2g/日(女性)となります。だいぶ多いですね。
そこで、リノール酸を多く含む食品ベスト50の表を作成してみました。サラダ油は大匙1杯が12グラムとして計算してみてください。1000mgが1gです。たとえば、ごま油は100gでリノール酸41g含有ですから、大匙1杯で、ほぼ5gとなります。
リノール酸は大豆やゴマ、米を食べるだけで、極端な欠乏にはなりません。油としてではなく、脂質の高い食品から摂取することが望ましいといえます。
以下、リノール酸を多く含む食品ベスト20(可食部100gあたり・単位はmg)です。参考にしてみて下さい。
サフラワー油、高リノール酸 70000
ひまわり油、高リノール酸 58000
綿実油 54000
とうもろこし油 51000
大豆油 50000
ラー油(辛味調味料類)43000
くるみ(いり)41000
ごま油 41000
調合油 34000
けし(乾)32000
米ぬか油 32000
まつ(いり)31000
まつ(生) 29000
落花生油 29000
ブラジルナッツ(フライ、味付け) 29000
ひまわり(フライ、味付け)28000
ひまわり油、ミッドオレイン酸 28000
かや(いり) 27000
スイカ(いり、味付け) 25000
ペカン(フライ、味付け) 23000
ごま(いり) 23000
マヨネーズ(全卵型)23000
ゴマ(乾)22000
ソフトタイプマーガリン 22000
ごま(むき)20000
なたね油 19000
マヨネーズ(卵黄型)18000
落花生(いり、小粒種)17000
ピスタチオ(いり、味付け)16000
ファットスプレッド 16000
落花生(乾、小粒種)16000
落花生(いり、大粒種)15000
麻(乾)15000
落花生(ピーナッツバター)15000
油揚げ15000
凍り豆腐 15000
落花生(バターピーナッツ)15000
落花生(乾、大粒種)14000
アーモンド(フライ、味付け)13000
湯葉(干)13000
サフラワー油、高オレイン酸)13000
アーモンド(乾)13000
ポテトチップス 12000
まぐろ(缶詰、油漬け、フレーク、ホワイト)11000
まぐろ(缶詰、油漬け、フレーク、ライト)11000
いわし缶詰(油漬け)11000
大豆(黄な粉、脱皮大豆)11000
大豆(黄な粉、全粒大豆)11000
かつお(缶詰、油漬け、フレーク)11000
フレンチドレッシング 11000
大豆(全粒、米国産、乾)11000
サウザンアイランドドレッシング 11000