2017.06.05
女性外来と男性外来
高知いちょう医院 院長 高橋亜佐子先生の投稿です。
高知いちょう医院は、消化器内科・内科中心に、平成12年から私が女性外来、22年から夫である副院長が男性外来を行っています。
副院長に、最近の男性外来について聞いてみました。
40~50歳代が多く、主訴は
●意欲や集中力の低下
●倦怠感
が多いです。
自分でネット等で検索して男性更年期では?と思って来院されたり、心療内科から紹介されたりで来院されます。
会社でのストレスが原因となっている事が多く、遊離テストステロン値8.5pg/ml以下と低値となっています。
治療は患者さんの希望も聞いた上で、補中益気湯や紫胡加竜骨牡蛎湯、八味地黄丸などの漢方単独やホルモン補充療法、併用療法を行います。
特にホルモン補充療法は1回の投与でも劇的な効果が多く認められます。
男性患者さんは余程の不調にならないと受診されない傾向があるため、初回は話をしやすい様に配慮しながら(あまり話し出さない方も多い様です)、充分時間をかけて診療を行っているということです。
それでも平均20~30分の初診ですから、女性外来より短い印象です。
最近、印象に残った症例を副院長に挙げてもらいました。
☆49歳男性(徳島県在住)
・数年前よりEDの症状あり。
・平成27年10月聴神経腫瘍の診断を受けるが、医師により治療方針が異なり病気への不安が強くなり、パニック症状も出現し仕事へも行けなくなっていた。
・遊離テストステロン8.9 pg/mlと低値。
ホルモン補充療法開始。1回投与後、体中があたたかい感じとなり明らかな体調の改善を実感。
2回目以降は意欲も出、運動・ダイエットも開始し体重も減少し、「高知に来るのが楽しくて仕方がない」と云われている。
仕事・家事・子育て・介護と一人何役もこなし不調を来たしている女性外来に比べ、シンプルでいいなと思いつつ、情報交換をしながら診療を行っています。
当院では、妻は女性外来、夫は男性外来と、ご夫婦で通院されている方もいらっしゃって、時代のニーズに合っているかもしれません。
高知いちょう医院 院長 高橋亜佐子