天野理事長ブログ&スケジュール

2014.12.15

冬ならではの食材の効用

よく知られている体を温める冬の食べ物について、少し解説をしてみましょう。

よく知られている体を温める冬の食べ物について、少し解説をしてみましょう。

 

冬至にはかぼちゃを食べ、ゆず湯に入るという習慣がありますが、かぼちゃは、ほかの野菜に比べてもβカロチンが多量に含まれています。

 

βカロチンは体内で消化されて3分の1がビタミンAに変身します。体内に入ったビタミンAは体の粘膜を強め、抵抗力をつけて風邪などを予防する働きがあります。老化を早めたり、がんを誘発するもとになる活性酸素を消す働きもあります。寒い時期に冷え性体質の人がかぼちゃを食べるのは非常に効果的です。βカロチンは中身よりも皮やわたの部分に多く含まれていますので、皮やわたなどはできるだけ一緒に調理することが望まれます。

かぼちゃの種は、水できれいに洗って、天日干しにして、よく乾燥したらフライパンで表面に焦げ目がつくまで炒ります。実はかぼちゃの種は、高たんぱく、高エネルギー、ミネラルやビタミン類も豊富に含まれているのです。

 

そのほか冬にお勧めの食材としては、地下でエネルギーを蓄えた根菜類です。

大根は体を冷やしますが、加熱することで緩和されます。また、野菜は一般に体を冷やすと単純に思われがちですが、本来、野菜に含まれるビタミンCやビタミンEは、冷え性に効果があるといわれているもので、ビタミンEは血行をよくする働きと体内のホルモン分泌を調節する働きがあります。また、ビタミンCには、血液の主要な材料となる鉄分の吸収を促進し、毛細血管の機能を維持する働きがあります。冬野菜に限らず、ビタミンCを含む果物やビタミンEを含む穀物や豆なども体を温める食べ物といってよいでしょう。

 

冬といえば鍋ものですね。

鍋に欠かせないのがネギです。

ネギには、ネギの白い部分を食べる根深ネギと葉の部分をたべる葉ネギがあります。白い部分は淡色野菜、葉の部分は緑黄色野菜です。夏場の葉ネギに冬場の根白と言われ、暑さに強い葉ネギは夏のもので、根深ネギは冬の野菜。

根深ネギの1種で、群馬県特産の「下仁田ネギ」は、白い部分が短くて、太く、熱を加えると独特の甘みと刻が出て、やわらかくておいしいのはご存知ですよね?私の大好物です。すき焼きにはこれでなくてはと思います。

ネギ特有の辛味成分アリシンには、血行をよくし体を温める作用があります。肩こりや疲労の蓄積を防ぎ、神経を鎮め、体調を整える働きがあります。アリシンは、熱に弱く、長く煮込むと効力が減ります。生食すると、アリシンの効果が高くなります。

葉の部分には、カロチンやビタミンC、カルシュウムが含まれ、風邪予防に効果があります。漢方では、ネギの白い部分を「葱白(そうはく)」と呼んで、漢方薬として利用しています、体を温め、発汗を促す作用は、風邪の初期・ひえによる腹痛などに有効です。

鼻づまりの改善や痰の除去、のどの炎症を鎮める効果もあります。葱に含まれるイオウの鎮静効果は不眠にも有効です。

 

毎回の食事をちょっとだけ工夫して、健康に冬を乗り切ってください。

 きのこなべ

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