天野理事長ブログ&スケジュール

2014.11.20

更年期障害の症状とは

急に寒くなってきましたね。とうとう今日はコタツを出しました。

急に寒くなってきましたね。とうとう今日はコタツを出しました。

 

女性には冷えを訴える人が多いですよね。

私も更年期には、奇妙な冷えを経験しました。50歳のとき子宮筋腫の手術をし、その際に「いま、卵巣がんが増えているから、卵巣を取りますよ」という話に、何の疑問も感じずに両側の卵巣を摘出しました。すぐ現れた症状は、皮膚症状。肌があれ、足の裏は象の足のように硬くなり、いつも1枚靴の敷皮が足の裏に貼り付いているような違和感がありました。

この症状はプレマリンというホルモン剤が投与され、瞬く間によくなったのですが、術後2年目から、のぼせ、ほてり、発汗がはじまり、5年目には足の裏から腰の高さまでの痺れに悩まされるようになりました。腰から下がないほうが楽だと思ったものです。

そして6年目、腰から下の冷えがひどくなり、ストーブを抱えこむようにして作業をする自分がいました。今も、そのときの勲章、ズボンにできた直径15cmもの大きな焼け焦げを思い出にとってあります。そしてもっと奇妙だったのは、お風呂に入った際に、上半身は温かいのに、お風呂の中で、下半身がヒヤーと寒いことでした。

 

いったいこのような症状は何で起こるのか、更年期症状としてこのような症状はよくあることなのかと疑問に思い、複数の産婦人科医に質問してみましたが、よくわからないとの答えでした。

 

7年目にはひどい倦怠感と全身の痛みが襲い、大学病院までの道のりがとにかく遠く、やっとの思いでたどり着き、休み休み外来をこなしたことを昨日のことのように思い出します。物療内科の技師の方にお願いして、サーモグラフィーや深部血流が測定できる機器などで、自分の体に何が起きているのか探りましたが、異常な所見を捕まえることができませんでした。医師である自分でさえ更年期に起こる症状にまったく疎かったことを大いに反省しました。

 

医師である私でこうですから、一般の女性の場合でしたら「自分は重大な病気に違いない、何か病気を見落としているのではないか」と考え、ドクターショッピングを繰り返すか、心無い医師に心療内科に回されるのではないかと考えました。

これが、私が女性外来を始めたきっかけです。

 

59歳で更年期が終わり、やれやれと思いましたが、今も下半身の冷えは取りきれていません。程度はだいぶ軽くなりました。

 

ちなみに、ホルモン補充療法も効かない私の奇妙な更年期症状(激しい疲労感と冷え、全身の痛み)にもっとも有効だった治療は入浴でした。お風呂に入った後の2時間ぐらいは、痛みも疲労感もしびれもとれ、元の自分に戻れたように感じたものです。

 

このときの、「体を温めれば、いろいろな不快な症状が取れる」という実感が、その後、鹿児島大学医学部 鄭忠和名誉教授が開発された遠赤外線低温サウナ療法(和温療法)を更年期医療の臨床現場に導入することにつながりました。

その効果は大きなものがあります。

和温療法により深部体温が1℃近くあがりますので、全身の痛みや疲れがとれ、よく眠れ、気力を取り戻すことができます。

 

次回は、体を温める食べ物についての情報です。

フラワーバス

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